今回の記事では、Shopify においてタグとは何かという説明から始めて、最終的には Shopify で顧客にタグを自動で付与する方法を紹介していきます。タグをうまく活用することで、より効率的にストア運営ができるようになるのでぜひ最後まで読んでください。
タグとは、Shopify ストア内で商品、顧客、注文などに付与できるキーワードやラベルのことです。これにより、店舗運営者は特定の属性やカテゴリーに基づいてアイテムを簡単に分類し、管理することが可能になります。例えば、顧客に「VIP」「リピーター」「新規」などのタグを付けることで、マーケティング活動や顧客サービスをよりパーソナライズできます。
タグにはいくつかの種類があります。
商品タグを利用することで、色やサイズ、スタイルといった商品の特性や分類基準を明確に示すことができます。これにより、同じ特徴を持つ商品を効率的に一括管理することが可能になります。さらに、商品タグをうまく使えれば、在庫の整理、コレクションの自動生成、さらには商品検索時のフィルタリングといった様々な場面で大きな助けとなります。
顧客タグを活用することで、顧客の購入傾向や好み、さらには会員ランクなどの基準に沿って顧客をカテゴライズすることが可能になります。これにより、顧客の分析や、顧客満足度の向上に対する取り組みがより効果的に行えます。
商品、顧客以外の「仕入れ」「ブログ記事」「注文」「下書き注文」にもタグを付けることができ、それぞれのタグに応じたアクションや設定を行うことが可能です。
顧客へのタグ付けについてもう少し詳しくみていきます。
顧客へのタグ付けは、Shopify ストアのマーケティング戦略や顧客サービスを強化する強力なツールです。以下は、顧客へのタグ付けを活用する例です。
セグメント別マーケティング: 顧客に「リピーター」や「高額購入者」といったタグを付けることで、これらのセグメントに特化したメールマーケティングやプロモーションを展開できます。これにより、マーケティングの効率が上がり、顧客満足度の向上が期待できます。
優先顧客サービス: 「VIP」タグを付けた顧客には、特別な顧客サービスや専用のサポートラインを提供します。これにより、優れた顧客体験を提供し、ブランドロイヤルティを高めることができます。
カスタマイズされたプロダクトレコメンデーション: 「スポーツ好き」「オーガニック愛好者」などの趣味や好みに基づいてタグ付けされた顧客に対して、関連商品を推薦することができます。これにより、顧客の関心に合った商品を提案し、購入確率を高めることができます。
特別イベントの招待: 特定のイベントやセールに興味を持ちそうな顧客セグメントに「イベント招待」タグを付け、専用の招待状を送ることで、イベントの参加者を増やすことができます。
これらの活用例からも分かるように、顧客へのタグ付けは、顧客に合わせたパーソナライズされたコミュニケーションを実現し、顧客満足度の向上、売上の増加に繋がる重要な手段です。
今回は顧客にタグをつける方法として以下の3つの方法を紹介します。
顧客にタグを付ける方法を説明します。
Shopify のストア管理画面の左側のサイドバーから「顧客管理」をクリックします
タグを付与したい顧客を選択します
顧客詳細画面に遷移したら、右側の「タグ」からその顧客に付与したいタグを選択、または新しいタグを作成してタグ付けを行います
「保存」をクリックしてタグの変更を保存します
日本製アプリ「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」を使用して、顧客に自動でタグ付けを行う方法を解説していきます。
アプリの使い方は以下の公式ご利用ガイドを参考に解説していきます。
Shopify アプリ「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」は株式会社 UnReact が開発・提供している日本製の Shopify アプリです。顧客への自動タグ付けを行うことができます。顧客に自動タグ付けすることができるアプリで日本語に完全対応しているアプリはほとんど無いので、日本の Shopify ユーザーには嬉しいアプリです。
「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」は、月額 9.99 ドルで使用することができ、付与できるタグの数に上限もありません。7 日間の無料トライアルもあるため、トライアル期間内でアプリの使い勝手などをしっかり確認することができます。(Shopify ストア開発者向けにはなりますが、開発ストアの場合は無制限かつ完全無料でアプリをトライアルすることができます。)
「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」には以下のような特徴があります。
顧客の注文金額や購入回数に応じて、自動でタグ付けを行い、会員ランクを更新できます。また、顧客が注文や商品購入で設定した条件を満たすと、設定したタグが自動的に顧客に付与されていきます。
それでは、実際に「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」をストアに導入していきます。
Shopify アプリストアで「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」と検索、またはこちらのリンクからアプリのインストール画面を開きます。
以下の画面を開いたら、「インストール」ボタンをクリックします。Shopify ストアに遷移して、インストールの手続きを完了すると、ストアに管理画面が表示されます。
【補足】
アプリのインストールは、決済権限を持っているオーナーアカウントでしかできません。インストールできない際は、ストアのオーナーアカウントで再度試してみてください!
以下の管理画面が表示されていれば、アプリのインストールは完了です。
会員ランクを設定していきます。「ダッシュボード」ページの「会員ランクを設定」をクリックして、設定ページに遷移してください。
会員ランク設定では、条件タイプ設定・会員ランク条件設定をします。会員ランク設定時に設定された条件を満たす顧客にタグが自動で付与されます。
「条件タイプ設定」セクションでは、「注文金額の合計」・「注文回数」から条件タイプを選択します。
「会員ランク条件設定」セクションでは、会員ランク条件を設定します。設定が終わったら、右下の「会員ランクを追加する」ボタンをクリックして、会員ランクを追加しましょう。
会員ランク設定が完了したら、右下の「保存する」ボタンをクリックして設定を保存しましょう。
保存された会員ランクは、ダッシュボード画面で確認できます。
また、「顧客管理へ」をクリックすると、そのタグの付いた顧客を確認できます。
「顧客管理へ」をクリックして、顧客管理ページに遷移してください。
タグの付いた顧客の一覧を確認できます。
以上で会員ランク設定は完了です。
「Easy Tagging by DevCloud」を使用して顧客に自動でタグを付与する方法を説明していきます。
「Easy Tagging by DevCloud」 は、自動でタグ付けを行える海外製の Shopify アプリです。
料金プランは以下のようになっています。
月額料金 | 機能 |
---|---|
$4.99 | - 月間最大 2,000 タグ - 注文、商品、顧客にタグ付け - リアルタイムタグ付け |
$9.99 | - 月間最大 10,000 タグ - 注文、商品、顧客にタグ付け - リアルタイムタグ付け |
$19.99 | - 月間最大 50,000 タグ - 注文、商品、顧客にタグ付け - リアルタイムタグ付け |
$49.99 | - 月間最大 200,000 タグ - 専用キューインスタンスを使用したタグ付けの優先順位 - 長時間稼働するタグ付けプロセス |
プランによってタグ付けできる数が変化するので、自分のストアにあったプランを選択するようにしましょう。
ここからは、実際に「Easy Tagging by DevCloud」を Shopify ストアにインストールして、顧客への自動タグ付けの方法を説明していきます。
Shopify app store で「Easy Tagging by DevCloud」と検索して下記の画像のアプリをインストールします。
インストールが完了すると以下の画面に遷移します。
「Create Rule」ボタンをクリックします。
「Create New Empty Rule」をクリックします。
自動タグ付けのルール設定をしていきます。今回は、注文回数が5回以上の顧客に「常連」タグをつけるルールを作成していきます。
「Name」でルールの名前を設定します。
「Type」でタグをつける対象を選択します。今回は、顧客にタグをつけたいので「Customers」を選択します。
「Add Rule Criteria」ボタンをクリックして、どのような条件で顧客にタグをつけるかを設定します。
以下の画像のように設定してください。
条件を満たした顧客に付与するタグを設定します。「常連」と入力してください。
「Save」ボタンをクリックして、設定を保存します。
最後にルールを適用して、自動タグ付けを行います。ルールを適用するには適用したいルールを選択して、「Apply Rules」ボタンをクリックします。
適用したい期間を選択して、「Start All」ボタンをクリックします。
完了すると以下のような画面になります。
条件を満たす顧客に「常連」タグがついています。
以上で、「Easy Tagging by DevCloud」の説明は終了です。
海外製のアプリなので仕方がないですが、管理画面がすべて英語になっているので操作に慣れるまでは大変だなと感じました。またルールを適用するまでの手続きも少し煩雑で、私たち日本人にとってはあまり easy ではないのかなと思います。
ただ、様々な条件でタグを付与できるのでニーズに合った使い方ができる確率はかなり高いと思います。
今回は、Shopify のタグについて解説して顧客へのタグの付け方を説明しました。
顧客に自動でタグ付けを行う方法として、「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」と「Easy Tagging by DevCloud」を紹介しました。特徴をまとめておきます。
「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」
「Easy Tagging by DevCloud」
個人的には、カスタマーサポート含めて完全に日本語対応している「シンプル会員ランク|お手軽顧客タグ付け」がおすすめです。7 日間の無料期間があるのでインストールして使い勝手を試してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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