2025/06/02

Shopifyのトップへ戻るボタンを実装するアプリ9選

@ 信条刃

Shopify

はじめに

Shopify ストアを運営していると、コンテンツのボリュームが増加し、ページが長くなるケースは珍しくありません。ユーザーがストレスなく最上部に戻れる「トップへ戻る(Scroll to Top)ボタン」を実装すると、サイトの使い勝手が大きく向上し、離脱率の低下やコンバージョン率アップにつながります。

この記事では、Shopify アプリストアで提供されている 9 つの「トップへ戻るボタン」実装アプリを取り上げ、選び方やメリット、さらに自分でコード実装する方法もご紹介します。この記事の内容を参考にして、ストアに合った最適な「トップへ戻る」機能を導入してみてください。

今回は、以下の記事を参考にしています。

トップへ戻る(Scroll to Top)とは

「トップへ戻る(Scroll to Top)」ボタンは、主にページの右下や左下など目立たない位置に固定表示される小さなボタンです。ユーザーがページを下までスクロールしても、一度のクリックまたはタップでスムーズに最上部へ移動できます。これにより、煩雑な操作なしに重要情報やカート、ナビゲーションメニューに戻りやすくなり、ユーザーの閲覧体験を向上させることができます。

トップへ戻るボタンを導入する利点

  1. ユーザー体験の向上
    長い商品リストやブログコンテンツの下部まで読み進めたあとでも、簡単に最上部に戻れるため、ストレスのない快適なショッピング体験を提供できます。

  2. 離脱率の抑止
    大量の商品や情報を一覧で提供する場合、下まで読み進めたユーザーが「上に戻るのが面倒」と感じて離脱してしまう可能性があります。トップへ戻るボタンがあるだけで、その離脱率を軽減できます。

  3. ブランドイメージの向上
    ボタンのデザインやカラーをブランドに合わせることで、細部まで気を配ったストアとしての印象を与えられます。ユーザーエクスペリエンスを高める取り組みは、結果的にリピーター獲得にもつながります。

  4. デバイス全体での利便性向上
    モバイルやタブレット環境では特に、画面下からトップまでのスクロールが煩わしい場合があります。ワンタップで移動できるボタンは、モバイルフレンドリーなサイトづくりに効果的です。

  5. 直帰防止と回遊率向上
    コンテンツの末尾まで読んでも、ワンクリックですぐに次のコンテンツやカテゴリーを確認しやすいので、サイト内の回遊率向上にも貢献します。

トップへ戻るボタンの選び方

  • デザインのカスタマイズ性
    ブランドカラーやアイコンを自由に設定できるか、管理画面やコードレベルで色・サイズ・アニメーションなどを変更できるかを確認しましょう。

  • 最新テーマへの対応
    Shopify テーマや OS 2.0 に対応しているかどうかも重要です。最新テーマに対応していないと、レイアウト崩れや動作不具合を起こす可能性があります。

  • インストールや設定のしやすさ
    初心者でもすぐ使えるアプリや、専門知識なしで導入できるかを確認すると、運営効率が大きく向上します。

  • 追加機能の有無
    スクロールに合わせたアニメーション、カスタムアイコン、他の機能(無限スクロールや固定カートなど)との組み合わせなど、付加価値の高い機能があるかもチェックポイントです。

  • 日本語サポートの有無
    エラー対応や問い合わせなどを日本語で行いたい場合には、日本語サポートや日本語 UI があるかも大切です。

コーディングで「トップへ戻るボタン」を実装する方法

アプリを利用しなくても、テーマ編集で「トップへ戻るボタン」を追加することは可能です。簡単な例として、以下のコードを参考にしてみてください。

<!-- 1. ボタンを用意 -->
<button id="scrollToTopBtn" style="
  display: none;
  position: fixed;
  bottom: 20px;
  right: 20px;
  padding: 10px 15px;
  background-color: #333;
  color: #fff;
  border: none;
  border-radius: 5px;
  cursor: pointer;
  font-size: 16px;
  opacity: 0.7;
  z-index: 9999;
">
  ▲ トップへ
</button>

<!-- 2. JavaScriptでスクロール量を監視し、ボタンの表示/非表示を制御 -->
<script>
  const scrollToTopBtn = document.getElementById("scrollToTopBtn");

  window.addEventListener("scroll", function() {
    // 画面を200px以上スクロールしたらボタン表示
    if (window.scrollY > 200) {
      scrollToTopBtn.style.display = "block";
    } else {
      scrollToTopBtn.style.display = "none";
    }
  });

  // 3. ボタンクリック時にトップへ戻る
  scrollToTopBtn.addEventListener("click", function() {
    window.scrollTo({
      top: 0,
      behavior: "smooth"
    });
  });
</script>
  1. ボタン本体を body タグの中に配置します。
  2. スクロール量に応じて display プロパティを切り替えることで、ボタンの表示 / 非表示を行います。
  3. ボタンクリック時に scrollTo() メソッドで最上部へスムーズにスクロールします。

上記コードを Shopify テーマの theme.liquid やカスタムの section ファイルに組み込むことで、シンプルなトップへ戻る機能を実装できます。より詳細なデザインカスタマイズを行う場合は、CSS を拡張したり、アイコン画像を使用するなど工夫してみてください。

おすすめのトップへ戻る(Scroll to Top)Shopify アプリ

1. シンプルトップに戻るボタンアプリ

シンプルトップに戻るボタンアプリ

  • 価格設定: 月額 $3.99(7 日間の無料体験)

  • 特徴・機能:

    • 画面のスクロールに合わせて追従するトップに戻るボタンを簡単に導入できる
    • ボタンの表示位置やアニメーション、オリジナルアイコン画像などカスタマイズ性が高い
    • 初心者でも操作性を向上できる直感的な管理画面
    • 日本語にも対応しておりサポートを受けやすい

2. XO Scroll to Top

XO Scroll to Top

  • 価格設定: 無料

  • 特徴・機能:

    • 管理画面で直接デザイン変更や表示位置の調整が可能
    • ボタンのホバー効果やサイズ、背景色を細かく変更できる
    • シンプルで軽量なのでストアへの負荷が少ない
    • 無料ながら高評価が多く、初めて導入するのに最適

3. Mega Scroll To Top

Mega Scroll To Top

  • 価格設定: 無料

  • 特徴・機能:

    • 1 クリックでのスムーズな画面最上部への移動機能を提供
    • 直感的な管理画面でボタンの形状やサイズをカスタマイズ可能
    • 導入が簡単でコード不要。初心者でもすぐ導入できる
    • ボタンデザインをブランドに合わせて調整しやすい

4. SEOAnt ‑ Sticky Add To Cart

SEOAnt ‑ Sticky Add To Cart

  • 価格設定: 無料プランあり(大型プラン $7.99 / 月 など)

  • 特徴・機能:

    • 本来は「固定カート」や「ミニカート」でコンバージョン最適化を狙うアプリ
    • カート導線の最適化に伴い、ユーザーをスムーズに購入へ促す機能がメイン
    • 「トップへ戻る」に特化した機能ではないが、浮動・固定系のボタンを活用し UX 向上が可能

5. Scroll Freely: Infinite Scroll

Scroll Freely: Infinite Scroll

  • 価格設定: 月額 $3.99(5 日間の無料体験)

  • 特徴・機能:

    • コレクションページなどで「無限スクロール」を実装できるアプリ
    • AJAX ロードで追加読み込み時にトップへ戻るボタンを表示し、長い商品一覧でも移動を快適に
    • ページネーションからの切り替えがスムーズで、商品リストが長いストアに最適
    • 無限スクロール+トップへ戻るの組み合わせで滞在時間を伸ばす

6. Add To Cart Anywhere

Add To Cart Anywhere

  • 価格設定: 無料プランあり(プロフェッショナルプラン $4.99 / 月)

  • 特徴・機能:

    • ストアの任意の場所に「カートに追加」ボタンを設置できるアプリ
    • コレクションページ・検索結果・ホームページで直接購入を促進
    • トップへ戻るボタンがメイン機能ではないが、ユーザー体験改善として位置固定のボタンなどの活用が期待できる

7. Scrolly: Scroll To Top Button

Scrolly: Scroll To Top Button

  • 価格設定: 無料

  • 特徴・機能:

    • 名前の通り「Scroll to Top」実装に特化したアプリ
    • ボタンカラー、形状、サイズ、位置を豊富にカスタマイズ可能
    • 「特定のページだけボタンを表示する」など、細かい制御もできる
    • インストールもワンクリックで、すぐに運用開始できる

8. RT: Smooth Scroll To Top

RT: Smooth Scroll To Top

  • 価格設定: 無料

  • 特徴・機能:

    • ページ最下部からワンクリックでスムーズスクロールを実装
    • 管理画面でボタンの配色や形状を調整し、ブランドに合うデザインを作れる
    • 無料でも必要十分な機能を備え、評価も高い
    • ローディングの滑らかさやアニメーション効果が特徴

9. MF Infinite Scroll Pro

MF Infinite Scroll Pro

  • 価格設定: 無料プランあり(Basic $0.99 / 月 など)

  • 特徴・機能:

    • コレクションやブログ、検索結果を無限スクロール化できるアプリ
    • 設定は非常にシンプルで、ローディングアニメーションも 20 種類以上から選べる
    • トップへ戻るボタンを合わせて表示でき、長いスクロールでもユーザー体験を向上
    • スクロール位置を復元できる機能もあり、回遊率アップに効果的

価格比較

トップへ戻るボタンに直接対応しているアプリは、無料から月額数ドルまでと幅広いです。シンプルな機能だけ使いたいなら無料アプリ、ボタンのカスタマイズや無限スクロールなど高度な機能も併用したい場合は、有料アプリが検討候補になります。

  • 無料: XO Scroll to Top、Mega Scroll To Top、Scrolly、RT: Smooth Scroll To Top など
  • 有料(例): シンプルトップに戻るボタンアプリ(月額 $3.99)、Scroll Freely: Infinite Scroll(月額 $3.99)など

Shopify アプリの日本語サポート

日本語対応の有無は、問い合わせやトラブル発生時のサポートを受けるうえで重要です。以下のアプリの開発元は日本拠点、もしくは日本語サポートに対応しています。

  • シンプルトップに戻るボタンアプリ: 日本語対応(株式会社UnReact)
  • MF Infinite Scroll Pro: 管理画面が日本語に対応(MeeFa, Inc.)

そのほかのアプリは開発元が海外の場合が多く、日本語のサポートがない可能性があります。サポート体制を重視する場合は、導入前に対応可否を確認しましょう。

使いやすさ

  • シンプルトップに戻るボタンアプリ
    シンプルながらカスタマイズ性が高く、日本語 UI で使いやすい。日本語サポートも手厚いため、初心者から中~上級者まで幅広い層におすすめです。

  • Scrolly: Scroll To Top Button / RT: Smooth Scroll To Top
    無料で導入しやすく、ボタンクリックだけのシンプルな機能を実装できます。手間をかけずに試したい方に適しています。

  • MF Infinite Scroll Pro
    トップへ戻るボタン以外にも、無限スクロールやローディングアニメーションなど多機能。日本語サポートが充実している点も安心材料です。

終わりに

今回は「トップへ戻るボタン」を導入できる Shopify アプリを 9 つ厳選してご紹介しました。ユーザーがスムーズに最上部へ移動できる工夫は、サイト全体のユーザー体験を底上げし、離脱率やコンバージョン率に大きく影響を与えます。ぜひ、ご自身のストアの用途や予算、デザインに合わせて最適なアプリを選んでみてください。

また、「自分でコーディングしたい」「無料かつシンプルな方法が欲しい」という方は、紹介したサンプルコードを活用してみてください。アプリを使う場合でも、コード実装を理解しておくと、より自由度の高いカスタマイズが可能になります。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。ぜひ、ストアの使いやすさ向上を目指して「トップへ戻るボタン」を導入してみてください。

参考記事

今回は、以下の記事を参考にしています。

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