
今回の記事は Shopify App Store で提供されている、テイクアウト・店舗受取(ローカルピックアップ)アプリについての記事です。実店舗を持つストアが、オンライン注文を店頭で受け取ってもらう仕組みを作るためのアプリを、メインアプリを中心に 6 つ紹介します。
テイクアウト・店舗受取とは、お客様がオンラインで注文した商品を、配送ではなく実店舗で受け取る販売方法のことです。海外では「クリック&コレクト(Click & Collect)」や「BOPIS(Buy Online, Pick-up In Store)」とも呼ばれ、近年急速に普及している購買スタイルです。
たとえばベーカリーやケーキ店であれば、お客様に受け取り日時を指定してもらって店頭で受け渡す予約販売ができます。飲食店であればテイクアウトメニューを事前注文してもらい、待ち時間なしで受け取ってもらえます。小売店であれば、最寄りの店舗で商品を受け取れるようにすることで送料を抑えられます。
配送が発生しないため送料がかからず、お客様にとってもお得です。さらに受け取りのために来店してもらえるので、店舗にとっては来店促進やついで買いのきっかけにもなります。オンラインと実店舗を行き来する「O2O(Online to Offline)」の動線を作る施策として、多くの業種で注目されています。
テイクアウト・店舗受取アプリについて調べるにあたり、以下の記事を参考にしています。
送料がかからず購入のハードルが下がる
店舗受取は配送を伴わないため送料が発生しません。送料を理由にカゴ落ちしてしまうお客様を取りこぼさず、購入のハードルを下げられます。
来店のきっかけを作れる
受け取りのために来店してもらえるので、ついで買いや次回来店につながります。オンラインと実店舗を結ぶ動線を作れます。
店頭の混雑を緩和できる
事前注文・事前決済が済んでいるため、店頭では受け渡しだけで完結します。レジ前の行列や調理待ちを減らせます。
受け取り日時を分散させて業務を平準化できる
時間枠ごとに受付上限を設定すれば、特定の時間帯への集中を防げます。仕込みや人員配置の計画が立てやすくなります。
鮮度が大切な商品でも安心して販売できる
ケーキや惣菜のように鮮度が重要な商品でも、受け取り日時を指定してもらえば作りたてを渡せます。
受け取り情報を一元管理できる
どの店舗で・いつ・誰が受け取るのかをアプリで管理できるため、抜け漏れや店頭での混乱を防げます。
テイクアウト・店舗受取アプリを選ぶ際は、以下の点を確認するとよいでしょう。
特に日本国内のストアでは、日本語対応とノーコード設置のしやすさが導入のしやすさを大きく左右します。自店舗の運営スタイルに合った機能を持つアプリを選びましょう。
お客様がカートページで受け取り店舗・受け取り日・受け取り時間をまとめて指定できる、日本語対応のテイクアウト・店舗受取アプリです。
株式会社 UnReact が提供する「シンプル店舗受け取り|お手軽ローカルピックアップ」は、テイクアウトや店舗受取に対応したいストアにおすすめのアプリです。受け取り情報の入力はカートページに一本化されており、「1 注文 = 1 つの受け取り予約」というシンプルな形で運用できます。
Basic Plan(月額 $6.99)
すべての機能を利用できるプランです。インストールから 7 日間の無料体験が可能で、年払いなら実質 2 ヶ月分無料になります。
詳細なご利用ガイドはこちら

店舗受け取り・ローカル配達・配送を日時選択付きでチェックアウトに提供できる、Appstle 製のスケジューリングアプリです。
Appstle Pickup & Delivery は、チェックアウトで店舗受け取り・ローカル配達・配送を日時付きで選択できるアプリです。フルフィルメント・スケジュール・配達を 1 つのダッシュボードで管理でき、Shopify POS との連携にも対応しています。

Shopify ストアにシームレスに統合できる、店舗検索(ストアロケーター)マップアプリです。
ストアマッパーは、お客様が近くの店舗を簡単に見つけられるようにする店舗検索マップアプリです。受け取り日時の予約機能ではなく、「店舗の場所を伝える」ことに特化しています。複数店舗を構えるストアが、受け取り先の店舗をお客様に案内する用途で組み合わせると効果的です。

Wolt・Glovo・Uber などの運送会社や自社ドライバーで、最短 45 分のローカル配達を実現するアプリです。
QuickShipper Local Delivery は、サードパーティの運送会社や自社ドライバーを使って、ローカル配達を素早く行うためのアプリです。店舗受け取りというより「即日・短時間の配達」に強みがあり、テイクアウト需要を配達でカバーしたいストアに向いています。

1 万を超える ParcelShop・ロッカー拠点から受け取り場所を選べる、チェックアウト連携型のアプリです。
EVRi Parcelshop Locator は、運送会社 EVRi の ParcelShop やロッカーを受け取り拠点として利用できるアプリです。自社店舗ではなく、運送会社の取扱店・ロッカーで受け取る「PUDO」型のサービスで、主にイギリス向けの配送網を持つストアに適しています。

商品ページやカートに「配達予定日(EDD/ETA)」を表示して、コンバージョンを高めるアプリです。
SM Estimated Delivery Date ETA は、お客様に「いつ届くか・いつ受け取れるか」を分かりやすく伝えるアプリです。受け取り日時の予約機能ではありませんが、配達・発送の見込みを明示することで、配送に関する問い合わせを減らせます。テイクアウト商品の準備にかかる日数を表示する用途でも活用できます。
アプリを使わずに、テーマのコードで「この商品は店舗受け取り商品です」といった案内を表示することもできます。ここでは、商品ページに簡易的な店舗受取バッジを表示するサンプルコードを紹介します。なお、受け取り日時の予約や枠管理まで実装するのは難易度が高いため、本格的な運用にはアプリの導入をおすすめします。
商品ページのテンプレート(sections/main-product.liquid など)の任意の位置に、以下のコードを追加します。商品のタグに takeout が含まれている場合のみ案内を表示する例です。
{% if product.tags contains 'takeout' %}
<div class="takeout-notice" id="takeout-notice">
<p class="takeout-notice__title">店舗受け取り商品</p>
<p class="takeout-notice__desc">
この商品は店舗での受け取り商品です。受け取り店舗・日時はカートページでご指定ください。
</p>
</div>
{% endif %}
テーマの CSS ファイル(assets/base.css など)に、案内のスタイルを追加します。
.takeout-notice {
margin: 16px 0;
padding: 12px 16px;
border: 1px solid #d9b382;
border-radius: 8px;
background-color: #fdf6ec;
}
.takeout-notice__title {
margin: 0 0 4px;
font-weight: bold;
color: #8a5a1a;
}
.takeout-notice__desc {
margin: 0;
font-size: 14px;
line-height: 1.6;
color: #5a4a36;
}
テイクアウト商品の商品ページでは、カートを経由せずに購入されると受け取り情報が付かなくなってしまいます。そこで、ダイナミックチェックアウトボタン(Buy now など)を非表示にして、必ずカートを経由させる例を示します。
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function () {
// テイクアウト案内が表示されている商品ページのみ対象にする
var notice = document.getElementById('takeout-notice');
if (!notice) return;
// ダイナミックチェックアウトボタンを非表示にする
var dynamicButtons = document.querySelectorAll(
'.shopify-payment-button, [data-shopify="payment-button"]'
);
dynamicButtons.forEach(function (button) {
button.style.display = 'none';
});
});
上記はあくまで「案内表示」と「ダイナミックチェックアウトの非表示」までの簡易実装です。受け取り店舗の選択、受け取り日時のカレンダー表示、営業時間・定休日・枠数の判定、注文への受け取り情報の保存といった本格的な機能を自前で実装するには、サーバーサイドの処理やメタフィールドの設計が必要になり、開発・保守コストが大きくなります。テーマの仕様変更で動かなくなるリスクもあるため、安定して運用したい場合は専用アプリの導入が現実的です。
各アプリの料金を簡単に振り返ります。
日本語対応の有無も、導入のしやすさを左右する大切なポイントです。
今回紹介したアプリの中で、最もおすすめしたいのが「シンプル店舗受け取り|お手軽ローカルピックアップ」です。日本語に完全対応しており、カートページで受け取り店舗・日・時間をまとめて指定できる手軽さが魅力です。店舗ごとに営業時間・定休日・枠数を設定でき、受付が埋まった時間帯は自動で非表示になるため、無理なく予約を受け付けられます。ノーコードで設置でき、月額 $6.99 と低コストなので、はじめてテイクアウト・店舗受取を導入するストアでも安心して使い始められます。
テイクアウト・店舗受取は、送料を抑えながら来店促進にもつながる、実店舗を持つストアにとって魅力的な販売チャネルです。Shopify の標準機能だけでは時間単位の予約まではカバーできないため、専用アプリの活用が鍵になります。
自店舗の規模や運営スタイルに合わせて、最適なアプリを選んでみてください。まず手軽に始めたい方には、日本語対応でノーコード設置できる「シンプル店舗受け取り|お手軽ローカルピックアップ」がおすすめです。