この記事ではReactで環境構築をする際に使用するCreate React Appについてまとめていこうと思います。一番下に用語説明を載せているのでわからない用語が出てきた場合は参考にしてください。
ReactとはFacebook社が2013年にリリースしたJavaScriptのライブラリです。このReactなんですがリリースされてから数年間、開発者は自力で開発環境を構築しなければなりませんでした。なぜならFacebook社内では最初からReactを使う環境が整備されていたため、環境を構築するためのコマンドは必要なかったからです。しかし、そうこうするうちに開発者の間でこの状況が問題として広く認識されるようになりました。さすがにそこで態度を改めたFacebookがリリースしたのがCreate React Appというわけです。それではさっそくCreate React Appについてみていきましょう!
create-react-app
コマンドを実行すると、指定したテンプレート(TypeScriptなど)を用いてアプリケーションのベースが生成されると同時に、以下の3つパッケージの最新バージョンがインストールされます。
reactはReact本体のパッケージで、rect-domはDOMを抽象化してReactから操作できるようにするレンダラーのパッケージ、最後のreact-scriptsはCreate React Appを使ううえでとても重要な役割を果たすパッケージです。次の章ではこのreact-scriptsについて詳しく見ていきます。
react-scriptsには50個以上のパッケージが格納されていますが、これらの50個以上のパッケージによって複雑な設定を自分で行うこともなく以下のことが可能になります。
Create React Appはただプロジェクトを作ってくれるだけではなく、以上のように環境構築をする上で欠かせないことも行ってくれるのです。このことをぜひ覚えていってください!
最後にCreate React Appの使い方について説明していきます。まずは以下のコマンドを実行してください。
$ npx create-react-app <プロジェクト名> --template typescript
上記のnpxとはnpmパッケージで提供されているコマンドを実行するためのもので、該当のパッケージがローカル環境(自分のパソコン)にインストールされていればそれを、なければ最新版をダウンロードしてきてそれを実行してくれます。今回のようなプロジェクト作成のコマンドは頻繁に使うものではないうえに、毎回アップデートしながら使うより、インターネットを経由して最新版を直接実行した方が効率がいいというわけです。
次にコマンドにある--template typescript
とは何かについて説明していきます。これは作成プロジェクトの下敷きにするテンプレートを指定するためのもので、今回はTypeScriptのためのテンプレートをこれで指定しています。また--template ~
の部分は省略することができます。その場合はデフォルトでバニラJS(素のJavaScript)が適用されます。
上記のコマンドを実行し終えましたら、以下のコマンドを実行してください。
$ cd <プロジェクト名>
$ npm start
ディレクトリを移動するのはnpx create-react-app <プロジェクト名>
のコマンドは現在のディレクトリ内でアプリケーションのディレクトリを作成するだけで作成して移動するわけではないからです。npm start
はローカルサーバーを立ち上げアプリを稼働させるコマンドになります。デフォルトでは3000番のポートでHTTPサーバーが立ち上げられます。以上でReactの環境構築は完了となります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回はReactの環境構築時に用いられるCreate React Appについてまとめていきましたが、改めてFacebookスゲーなと思いました笑
今後もReactに関する記事を復習がてらに書いていこうと思います!