閲覧履歴(最近見た商品)とは、ストアに訪れたユーザーが 「直前に閲覧した商品をすぐに再確認できる」 ようにするための機能です。アパレルや雑貨、コスメなど、複数商品を比較して購入するケースが多いジャンルでは特に重宝されます。ユーザーがサイト上で商品を見比べやすくなるので、回遊率の向上やリピート閲覧につながり、ひいては CVR(コンバージョン率)の改善 に役立ちます。
最近では多くの EC サイトが標準機能として取り入れていますが、Shopify ストアでもアプリを導入するだけで手軽に実装できます。
ユーザーが**「あの商品どこだっけ?」**と探し回る手間がなくなります。一度閲覧した商品をサムネイルですぐに確認できるため、スムーズなショッピング体験を提供します。
最近見た商品が表示されることで、ユーザーが再度商品ページを閲覧する可能性が高まります。サイトを離脱する前にもう一度商品に目が向かうため、回遊率・滞在時間の向上が期待できます。
ユーザーはセールや給料日など、購入タイミングをずらすことも多いものです。閲覧履歴を表示することで、過去に見た商品を思い出しやすくなり、**「やっぱり買おうかな」**と再検討するきっかけになります。
ユーザーは複数商品を比較したい場合、一度にいくつものタブを開くより、「最近見た商品」のセクションから次々と見直すことを好みます。その結果、他ページへスムーズに移動でき、離脱率が低くなります。
閲覧履歴データを活用し、パーソナライズドした商品レコメンデーションや広告の配信が可能となります。ユーザーの関心度が高い商品を把握し、セール情報をアプローチするなど、より効果的な施策を実行できます。
Shopify ストアに「閲覧履歴(最近見た商品)」を導入する場合、以下のポイントを確認してアプリを選ぶと良いでしょう。
ここからは、Shopify App Store 上で提供されている「閲覧履歴(最近見た商品)アプリ」6 つをご紹介します。いずれも日本語または英語で利用ができ、テーマへの組み込みも比較的簡単に行えます。
【料金】
月額 2.89 ドル(7 日間の無料体験あり)
【特徴・機能】
初心者でも使いやすいように作られており、管理画面での設定が直感的です。アパレルや雑貨などの回遊率が重要なストアでは特に効果が期待できます。シンプルかつ低コストなので、まずは試してみたいという方にもおすすめです。
以下のShopify公式のアプリストアからインストールできます。
【料金】
月額 0.99 ドル(5 日間の無料体験あり)
【特徴・機能】
英語版のみですが、管理画面で各項目を設定していくだけなので、慣れてしまえば操作は難しくありません。コストを抑えつつ、必要十分な「最近見た商品」機能を導入したい方に最適です。
【料金】
無料
【特徴・機能】
「閲覧履歴」機能がメインではないものの、商品バッジを通じて閲覧履歴の商品に目立つアイコンを付けるなど、工夫次第で「最近見た商品」の存在感を強調できます。セール商品の回遊をアップさせたい場合にも便利です。
【料金】
無料プランあり(有料プランも複数用意)
【特徴・機能】
本来はレビューアプリですが、回遊やリピートの促進を目的とした機能が多いため、閲覧履歴機能との組み合わせでさらなる売上増を狙えます。マーチャントのクリエイティブな運用次第では「最近見た商品 × レビュー表示」をうまく絡めた施策も可能です。
【料金】
月額 9.95 ドル(15 日間の無料体験あり)
【特徴・機能】
他のアプリと比較してやや高めの価格設定ですが、表示ページを柔軟に選択できるのが特長です。カート下など購入直前のタイミングで「この商品も見たよね」と思い出させる効果は絶大です。
【料金】
無料プランあり(有料プランは月額 9.90 ドル)
【特徴・機能】
「最近見た商品」だけでなく、クロスセル・アップセル機能までまとめて取り入れたいなら一石二鳥。デザインの柔軟性も高いので、Shopify ストアの収益アップを総合的に考える方におすすめです。
以下に、各アプリの主な月額料金をテキスト形式でまとめました。
シンプル商品閲覧履歴アプリ|お手軽最近見た商品
Oc Recently Viewed Product
Sami Product Labels & Badges
TrustShop‑ Product Reviews
MLV Recently Viewed Products
GLO Related Products, Upsell
各アプリが日本語サポートを提供しているかどうかも、導入のしやすさに直結します。サポートが英語のみの場合でも、操作がシンプルであれば特に問題なく導入できるケースも多いですが、不明点をすぐ問い合わせたい場合などは日本語対応があると安心です。
シンプル商品閲覧履歴アプリ|お手軽最近見た商品
Oc Recently Viewed Product
Sami Product Labels & Badges
TrustShop‑ Product Reviews
MLV Recently Viewed Products
GLO Related Products, Upsell
ここでは、Liquid + JavaScript を用いた簡単な実装例をご紹介します。アプリを使わずにカスタマイズしたい場合や、アプリ側のコードを調整したい場合の参考にしてみてください。
下記の例では、localStorage を利用して「最近見た商品」の情報を保存し、ストアの任意の場所に一覧を表示するイメージとなります。
{% comment %}
以下のコードは、商品ページ (product.liquid) の中で
閲覧した商品のハンドル(handle)をブラウザの localStorage に保存する例です。
{% endcomment %}
<script>
// ページ読み込み時に実行
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
// 商品ハンドルを取得 (例: window.product.handle による取得)
var currentProductHandle = "{{ product.handle }}";
// 既に保存されているデータを取得
var recentViews = JSON.parse(localStorage.getItem('recently_viewed')) || [];
// 重複を避けるため、存在している場合は一度削除
var index = recentViews.indexOf(currentProductHandle);
if (index !== -1) {
recentViews.splice(index, 1);
}
// 新しい商品を先頭に追加
recentViews.unshift(currentProductHandle);
// 最近見た商品を最大 5 件に制限 (必要に応じて変更)
recentViews = recentViews.slice(0, 5);
// localStorage に保存
localStorage.setItem('recently_viewed', JSON.stringify(recentViews));
});
</script>
{% comment %}
以下は、トップページやフッターなど任意の場所に配置し、
「最近見た商品」を一覧表示するための一例です。
{% endcomment %}
{% assign recent_list = '' %}
<script>
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
var recentViews = JSON.parse(localStorage.getItem('recently_viewed')) || [];
// ここでは Liquid の出力を動的に生成するイメージなので、
// 実際は Ajax リクエストや product オブジェクトを取得し、
// HTML 要素を生成して表示する方法が考えられます。
// 例として、リストのハンドルだけを console.log で確認
console.log('Recently Viewed:', recentViews);
// 何らかの方法で .recently-viewed-products 要素に商品リンクを表示するなど
// ここでは擬似的に商品ハンドルを列挙してみます
var container = document.querySelector('.recently-viewed-products');
if(container) {
container.innerHTML = '';
recentViews.forEach(function(handle) {
var item = document.createElement('div');
item.innerHTML = '<a href="/products/' + handle + '">/products/' + handle + '</a>';
container.appendChild(item);
});
}
});
</script>
<div class="recently-viewed-products">
<!-- ここに最近見た商品のリンクや画像が動的に挿入されます -->
</div>
ポイント
- ユーザーのブラウザで保持できるデータサイズに制限があります。大量の商品を追跡する場合は注意。
- セキュリティ上の観点から、あくまで閲覧のみの情報とし、個人情報と紐づけないようにしましょう。
- 本格的な機能拡張や UI カスタマイズをしたい場合は、アプリ導入や開発パートナーへの依頼がおすすめです。
今回ご紹介したアプリの中でも、以下に該当するものは特に導入のハードルが低いといえます。
シンプル商品閲覧履歴アプリ|お手軽最近見た商品
→ 名前のとおり管理画面もシンプルで低価格。日本語対応もあり、すぐに試せます。
Oc Recently Viewed Product
→ 月額 0.99 ドルから使えるリーズナブルさが魅力。英語のみですが設定項目は比較的少なめ。
GLO Related Products, Upsell
→ 一緒に「おすすめ商品」「アップセル機能」もカバーしたいなら最有力候補。日本語にも対応。
また、既に Sami Product Labels & Badges や TrustShop - Product Reviews などの機能を使っているストアであれば、それらを拡張的に活用して「最近見た商品」をより効果的にアピールする運用も考えられます。
今回は、「Shopify の閲覧履歴(最近見た商品)を実装できるアプリ 6 選」をご紹介しました。
上記のような Shopify ストア運営者の方は、ぜひ今回ご紹介したアプリを検討してみてください。実装を通じて、顧客体験をより良いものにし、売上アップにつなげることが期待できます。