販売期間設定アプリとは、商品やコレクションごとに「何日から何日まで限定で販売する」「この期間は割引価格に設定する」といった、期間限定の販売施策を容易に実装できる Shopify アプリです。セールの開始・終了を自動化したり、カウントダウンタイマーを設置したり、販売終了後の商品購入をブロックしたり、柔軟な設定ができるのが特徴です。
特に、ブラックフライデーやクリスマスセール、期間限定コレクションなど、短期間に集中して行う施策では「いつからセールを始めていつ終了するのか」を管理する必要があります。そこで、販売期間設定アプリを導入すると、あらかじめ開始日時や終了日時を設定しておけば、自動的に価格変更や販売ブロックが実行されるため、作業ミスの削減と作業効率の向上が期待できます。
本記事では、Shopify ストアで活用できる販売期間設定アプリを 8 つ厳選して紹介します。各アプリの特徴・機能・価格設定を比較しながら、自社ストアに最適なアプリを見つけるためのポイントを解説します。
販売キャンペーンの効率化
期間限定のセールや新商品リリース時など、複数の設定を一括で行えるため運用がスムーズに。深夜や休日でも自動で価格が切り替わります。
販売漏れ・販売超過の防止
制限したい期間外には自動的に販売を停止したり、販売終了後も購入ができてしまう事態を防げるアプリもあります。結果として、販売ルールを堅牢に管理できます。
複数プラットフォームでのキャンペーン連動
一部アプリは Shopify Markets や Google Merchant Center などの外部連携機能をサポートしており、複数プラットフォーム上での価格設定を同時に実施できます。
ユーザー体験の向上
「販売期間中のみカートボタンを表示」「終了までのカウントダウンを表示」といった仕掛けで、購入意欲を高め、在庫切れや買い忘れを防ぎます。
在庫管理や売上予測にも貢献
売りたい時期にしっかりと販売を行い、販売終了後は在庫をコントロールできるため、売上予測や在庫管理を最適化しやすくなります。
期間設定の自由度
商品単位、コレクション単位、全商品単位など、設定対象の範囲を柔軟に指定できるか確認しましょう。
在庫制限や割引設定の有無
期間限定価格の自動変更や、特定期間中のみクーポンや割引を適用できるアプリだと、セールの管理が楽になります。
カウントダウンタイマーの搭載
タイマー表示により「セールがいつまでか」を可視化し、購入を後押しできます。
日本語サポートの有無
機能をうまく使いこなすためには、日本語での問い合わせが可能なサポート体制が整っているかどうかも重要です。
テーマや他アプリとの相性
最新の Shopify テーマとの互換性、既存アプリとの衝突がないかを念入りにチェックすると安心です。
ここからは、実際に Shopify App Store で提供されている販売期間設定アプリを 8 つ紹介します。それぞれの特徴・機能・価格設定をまとめていますので、要件に合ったアプリを探してみてください。
商品ごとに販売期間を設定し、開始前と終了後の購入をブロック。Cart and Checkout Validation API で不正購入を防ぐ日本製アプリ。
以下の公式のShopifyアプリストアからインストールできます。
]
フラッシュセールや全店セールを一括で実施。カウントダウンタイマーやアイコン表示など、多彩な販促機能を備えた老舗アプリ。
特定の商品やコレクションを選択し、日時指定で自動的に価格を変更。バナーやカウントダウンタイマーも搭載し、セールを演出。
大量の商品に対して一括で割引価格を設定できるアプリ。フラッシュセールに必要なカウントダウンやバッジも付けられる。
短期・長期にわたるセールや割引設定をまとめて自動化。対象バリアントを細かく指定できる柔軟なアプリ。
セールページを自動生成して、毎日違う目玉商品を紹介。ポスト購入アップセル機能で顧客単価の引き上げも目指す多機能アプリ。
膨大な商品の価格を一気に編集し、セール期間後に自動的に戻すことが可能。Shopify Markets に対応し、海外向けの価格変更も簡単。
特定期間中だけ価格を変更し、必要に応じてカウントダウンバナーを表示。繰り返しセールや自動リセットで管理負荷を軽減。
以下は無料プランの有無や基本料金をまとめたものです。(最新の価格はそれぞれのアプリページを必ずご確認ください)
「シンプル販売期間設定|商品ごとに期間限定販売」
「BOLD Discounts ‑ Flash Sales」
「Heartcoding Sales & Discounts」
「Amai Bulk Discount & Sales」
「Sale Discount Wizard」
「Daily Deals ‑ Sale & Promotion」
「Platmart: Bulk Price Editor」
「Easy:Sale Schedule Sales Price」
日本語でのサポートがあるかどうかは、導入において重要な判断基準となります。下記は本記事で紹介したアプリのサポート言語に関する情報です。
「シンプル販売期間設定|商品ごとに期間限定販売」
→ 日本語サポートあり
「BOLD Discounts ‑ Flash Sales」
→ 英語サポート
「Heartcoding Sales & Discounts」
→ 英語サポート
「Amai Bulk Discount & Sales」
→ 英語サポート
「Sale Discount Wizard」
→ 英語サポート
「Daily Deals ‑ Sale & Promotion」
→ 英語サポート
「Platmart: Bulk Price Editor」
→ 英語サポート
「Easy:Sale Schedule Sales Price」
→ 英語サポート
日本語の管理画面や日本語サポートがあると、初めて導入する方にとっては安心材料になるでしょう。特に、期間設定や割引方法など設定項目が多いアプリは、言語の壁があると思わぬミスが生じやすいです。
その点、「シンプル販売期間設定|商品ごとに期間限定販売」は日本語対応のうえ、Cart and Checkout Validation API による強固な保護機能が搭載されているため、安心して使えるでしょう。
ここでは、販売期間をテーマに反映させる際のサンプルコードを簡単に紹介します。例えば、商品詳細ページ(product.liquid や product.json 等)で「現在の日時が販売期間内ならカートボタンを表示、期間外なら非表示」にする場合を想定した Liquid & JavaScript の一例です。
<!-- 販売期間の設定(例:2025/02/01 00:00:00 ~ 2025/02/07 23:59:59) -->
<script>
var saleStart = new Date("2025-02-01T00:00:00");
var saleEnd = new Date("2025-02-07T23:59:59");
var now = new Date();
// カートボタンの要素を取得
var addToCartBtn = document.getElementById("AddToCartBtn");
if (now < saleStart) {
// 販売前:ボタンを「販売開始前」のデザインに切り替えてクリック不可にする
addToCartBtn.textContent = "販売開始前です";
addToCartBtn.disabled = true;
} else if (now > saleEnd) {
// 販売終了:ボタンを「販売終了」のデザインに切り替えてクリック不可にする
addToCartBtn.textContent = "販売終了しました";
addToCartBtn.disabled = true;
} else {
// 販売期間中:通常の購入ボタンを表示
addToCartBtn.textContent = "カートに追加する";
addToCartBtn.disabled = false;
}
</script>
上記のように、JavaScript で販売期間と現在時刻を比較し、状態に応じてボタンのテキストや操作可否を切り替えられます。もちろん実際には、商品情報や在庫数など Shopify の Liquid オブジェクトとの連携が必要な場合がありますが、基本的な考え方として参考にしてみてください。
今回は、Shopify の販売期間設定アプリについて解説しました。期間限定での値下げや販売キャンペーンを実施する際、アプリがないと「夜中に手動で切り替え」「セール終了後に戻し忘れる」といったヒューマンエラーが起きがちです。
販売期間設定アプリを導入すれば、こうした作業を自動化できるだけでなく、カウントダウン演出やセールバッジによる購買意欲の向上も見込めます。アプリごとに強みや料金体系が異なるため、商品数やセール規模など運用イメージに合わせて、ぜひ最適なものを選んでみてください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。あなたの Shopify ストアが、期間限定キャンペーンを活用してさらなる売上アップを実現できることを願っています。ぜひ活用してみてください!